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機械設計が「やめとけ」と言われる理由は、上流の仕事が回ってこない・年収が上がらない・とにかく忙しい、の3つです。ただ、きつくて転職した機械設計の人の多くは、機械設計をやめずに会社や扱う製品を変えて続けていました。
図面の修正ばかりで、構想設計はいつまでも先輩の仕事。毎年の昇給はわずかで、気づけば10年たっていた。そんな毎日に疲れて、この言葉を検索した方もいるのではないでしょうか。
- 詳細設計や修正ばかりで上流に行けない
- 年収がほとんど上がらない
- とにかく毎日が忙しい
- 機械設計を続けるべきか迷っている
- これから機械設計を目指すか悩んでいる


私は前職の転職エージェントで、企業と求職者の両方を1人で担当しながら、製造業の技術者の転職を支援していました。機械設計の方の相談に乗ってきた経験から、きつい理由と、実際に転職した人の行き先をお伝えします。
機械設計がやめとけと言われる3つの理由

機械設計の方から転職の相談を受けたとき、「きつい」「辞めたい」の理由として多かったのは、次の3つでした。どれも本人の努力だけではどうにもならず、会社の体制や仕事の割り振りで決まってしまう点が共通しています。1つずつ見ていきます。
上流の構想設計が回ってこない
いちばん多かったのは、構想設計などの上流の仕事が回ってこず、詳細設計や図面の修正ばかりが続くという悩みです。上流は経験の長い先輩や上司が握っていることが多く、若手や中堅には降りてきません。何年たっても同じ仕事のままだと、自分の成長が止まっているように感じてしまいます。
年収が上がらない
2つ目は、年収がなかなか上がらないことです。厚生労働省の職業情報サイト「job tag」によると、機械設計技術者の平均年収は659万円で、平均年齢は42.3歳です。30代前半で500万円台にとどまっていると、「このまま10年いても届くのか」と不安になる方が多いはずです。
出典:職業情報提供サイト(job tag)「機械設計技術者」(令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工したもの)。
とにかく忙しい
3つ目は、シンプルに忙しいことです。複数の案件を抱え、客先や社内からの依頼にも応えながら、納期に間に合わせなければなりません。相談に来た方の多くが、特別な事情ではなく「普通に忙しい」と口にしていました。
機械設計がきつい人の多くは設計を続けた

「やめとけ」と検索していても、実際に転職した機械設計の方の多くは、機械設計そのものはやめていませんでした。変えたのは職種ではなく、働く会社や扱う製品です。機械設計の経験は、それだけ外でも求められているということでもあります。
同じ業界の上位メーカーで続ける
いちばん多かったのは、同じ業界の上位メーカーに移って、機械設計を続ける道です。扱う製品が近いので、これまでの経験をそのまま活かせます。会社の規模が大きくなるぶん、年収や仕事の幅が広がることもあります。
製品を変えて別の業界で続ける
次に多かったのは、扱う製品を変えて、別の業界で機械設計を続ける道です。産業機械から別の装置メーカーへ、というように、設計の進め方が近い業界へ移る方がいました。製品が変わっても、機構や強度を考える力は持ち運べます。
採用側は設計してきた製品の近さを見る
私が企業に機械設計の方を推薦するとき、いちばん押していたのは「設計してきた製品が似ていること」でした。採用する側も、製品が近い人ほど入社後の姿を思い描きやすいからです。機械設計の職務経歴書の書き方では、製品の伝え方を詳しく紹介しています。
同じjob tagでは、機械設計技術者の有効求人倍率は3.14倍(令和7年度)です。1人の求職者に対して3件以上の求人がある計算で、機械設計の経験を持つ人は、外から見れば求められている側だと言えます。

転職して変わったこと・変わらなかったこと

会社を変えて機械設計を続けた方が、その後どうなったのかも気になるところだと思います。結果は人によってさまざまでした。良くなったことだけでなく、変わらなかったことも正直にお伝えします。
年収が上がった人
上位メーカーなどに移って、年収が上がった方がいました。同じ機械設計の仕事でも、会社が変われば給与の水準は変わります。今の会社の昇給の仕組みでは届かなかった金額に、転職で手が届くことがあります。
構想設計を任されるようになった人
移った先で、構想設計などの上流を任されるようになった方もいました。前の会社では上が詰まっていて回ってこなかった仕事でも、別の会社では経験者として期待されることがあります。
忙しさは変わらなかった人
一方で、忙しさはあまり変わらなかったという方もいました。機械設計は、どの会社でも納期と案件に追われやすい仕事です。忙しさだけを理由に動くなら、面接で残業や案件の数を必ず確かめておきましょう。


うまくいく人は取りまとめの経験がある

転職して年収が上がった方や、上流を任されるようになった方には、共通点がありました。それは、今の会社で構想設計や取りまとめを少しでも経験していたことです。動く前に何を積んでおけばよいのかを、ここで整理します。
構想設計や取りまとめを少しでも経験している
うまくいった方は、構想設計や部署をまたいだ取りまとめを、少しでも経験していました。全体を任されていなくても、一部の構想を考えた・試作の段取りをまとめた、という経験で構いません。採用する側は、その経験から「うちでも上流を任せられそうか」を見ています。
経歴書では役割と取りまとめを書く
機械設計の方の職務経歴書で書き落とされやすいのが、自分の役割と取りまとめた経験です。構想設計か詳細設計か、試作や評価まで見たか、客先対応があったか。ここを書くだけで、担当者や企業に伝わる情報が大きく変わります。書き方は機械設計の職務経歴書の書き方|担当者に伝わる3項目にまとめています。
今は動かないほうがいい人はあまりいなかった
私が相談に乗った機械設計の方で、「今は転職しないほうがいい」とお伝えした方は、あまりいませんでした。機械設計の経験は外でも求められやすく、動いてみる価値はあるということです。取りまとめの経験が少ないと感じるなら、今の会社で小さな構想や段取りを任せてもらうところから始めると、選べる会社が広がります。
30代の機械設計の方がどこを評価されるかは、30代の機械設計が転職市場で評価される力で詳しく書いています。
機械設計の転職の相談先

会社や製品を変えて機械設計を続けるなら、自分の設計してきた製品に近い会社を探せるかどうかが大切です。そのためには、製造業の製品や業界に詳しい相談相手がいると話が早く進みます。機械設計の方に合いやすい相談先を紹介します。
製品の近い会社を探すならメーカーズジョブ
メーカーズジョブは、メーカーや製造業に特化した転職エージェントです。製造業の知識がある担当者なら、設計してきた製品や専門用語をいちいち説明しなくても話が通じます。同じ業界の上位メーカーや、製品が近い別業界の会社を探すときの相談先として向いています。
- メーカー・製造業に特化
- 求人数は30,620件
- 転職後の年収アップは平均143万円
- 相談は無料
一方で、製造業に特化しているぶん、IT業界など製造業の外も広く見たい方には物足りないかもしれません。くわしい評判はメーカーズジョブの評判と向いている人にまとめています。
東海3県ならR4CAREER
愛知・岐阜・三重で働きたい方には、東海3県に絞った転職エージェントのR4CAREERもあります。地元を離れずに、製品の近いメーカーを探したい方の相談先になります。
相談先は担当者で選ぶ
どの会社を使うかより大切なのは、担当者が機械設計の仕事を分かっているかどうかです。設計してきた製品や役割を聞いて、近い会社を挙げてくれる担当者なら、安心して任せられます。見分け方は製造業の技術者に合う転職エージェントの選び方で紹介しています。
機械設計がきつい人のよくある質問

機械設計がきつい、やめたいと考える方から、よく聞かれる質問をまとめました。一般的な傾向として書いている部分もあるので、自分の場合はどうかを相談先で確かめてみてください。
電気設計と機械設計はどちらがきついですか
どちらにも、それぞれのきつさがあります。電気設計は人が足りず、複数の案件を同時に抱えて忙しくなりやすい仕事です。電気設計のきつさと行き先は電気設計・回路設計がきつい理由と転職先5つにまとめています。
これから機械設計を目指してもいいですか
目指す価値はある仕事だと私は考えています。有効求人倍率が3倍を超えているように、経験を積めば外から求められやすい職種です。ただ、最初の数年は詳細設計や修正が中心になりやすいので、上流を任されるまでの道のりは入社前に確かめておくと安心です。
何年目くらいで転職を考えるのがいいですか
一般に、ひと通りの設計を担当して、自分の役割を語れるようになってからのほうが動きやすいと言われます。ただ、年数で一律に決まるものではありません。何を設計し、どこまで担当したかを話せるかどうかが大切です。
30代でも機械設計の転職はできますか
できます。30代は、詳細設計の経験に加えて、取りまとめや構想の経験が少しずつ見られ始める年代です。くわしくは30代の機械設計が転職市場で評価される力をご覧ください。
設計以外の職種に移るのはありですか
ありですが、私が見てきた限りでは、機械設計の方は設計を続ける道を選ぶことのほうが多かったです。生産技術や品質保証など、設計の経験を活かせる職種もあります。コンサルが気になる方はメーカーからコンサル|後悔しない判断法も参考になるはずです。
機械設計がきつい人のまとめ

機械設計がやめとけと言われる理由は、上流に行けない・年収が上がらない・忙しい、の3つです。ただ、きつくて転職した方の多くは、機械設計をやめずに会社や製品を変えて続けていました。
- きつい理由は上流・年収・忙しさ
- 多くの人は機械設計を続けた
- 行き先は同業の上位メーカーか別業界
- 年収や上流は変わることがある
- 忙しさは会社選びで確かめる
- 取りまとめの経験が武器になる
機械設計をやめるかどうかを決める前に、まずは今の経験がほかの会社でどう見られるかを知ってみてください。転職の進め方は技術者の転職は何から?流れ6ステップにまとめています。
